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自分は何をどのように伝えたいのか。

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久々のボイストレーニングにいってきましたよ。

 

いやー、本当に勉強になります。

 

学校の必修科目に掲げたほうがいいと思います。

 

言い方ひとつでこんなにも表現の幅が広がること、

 

そして、どこをどう伝えたいのか考えることは自己理解にも大いに役立つでしょう。

 

さて、今日の教材は丸山薫の詩「北の春」を使いました。

 

以下に引用してみるので、これを読んでいる皆さんは、

 

自分ならどこを強調して聞き手に伝えたいのか、考えながら読んでみてください。

 

北の春        丸山 薫

どうだろう
この沢鳴りの音は
山々の雪をあつめて
ごうごうと谷にあふれて流れくだる
このすさまじい水音は

ゆるみかけた雪の下から
一つ一つ木の枝がはね起きる
それらは固い芽の玉をつけ
不敵な鞭のように
人のひたいを打つ


やがて 山すその村は、うっすらと、
緑色に色づくだろう
そのうちに早くも、
辛夷(こぶし)の白い花もひらくだろう


朝早く 授業のはじめに
ひとりの女の子が手を挙げた
―先生 つばめがきました

 

 どうでしょうか、皆さん。

 

読みながら、この情景を思い描くことができたでしょうか。

 

ちなみに私の場合、この文章を映像にすると

 

ロードオブザリングの裂け谷になりました笑

 

皆さんの頭でも、それぞれの情景が広がり、

 

どこをどう伝えたいな、と思う箇所が出てきたと思います。

 

私も一通り先生の前で声に出した後、先生から大事なポイントを教えていただいたので

 

それらを以下に記載してみます。

 

自分の思い描いた情景を大事にしつつ、以下の点も参考にしてみてくださいね。

 

まずは声の質を変えること。

例えば、ごうごうと、という箇所を強調したい場合です。

 

ただ大きい声でいうのではもう一歩です。

 

声のボリュームを出すこと、というか出せる状態にしておくことは大前提。

 

そこに質感、この場合は荒々しいさまを声質で表現してみましょう。

 

それができたら、声質をそのまま保ちながら、

 

ボリュームを普通のボリュームまで落としていくと、

 

ただ大きい声でいうだけはない、豊かな描写ができると思います。

 

荒々しい感じが出ない場合は、発声練習として、

 

舌の奥のほうで「ガッ、ヤッ、ダッ」と発音してみると

 

そのような声質感がでると思います。

 

また、場面が変わるときは声質も変えてみましょう。

 

文章中のやがて山すの~からとかはガラッとやさしく明るくしてみましょう。

 

 

情景描写によって声の早さをかえること

たとえば、流れくだる、の部分ははやく、勢いよく。

 

うっすらと、の部分はゆっくり、しかし大きさは小さくならず。

 

ひとつひとつ、という部分については、私の場合一つ、一つと区切って読みましたが

 

(私としては強調したつもり)、枝がポンっと跳ね起きる光景を表現するならば、

 

区切らないほうがいいとのこと。

 

 

 

自分の伝えたいポイントはどこか考える。

たてるところ(自分が伝えたいポイント)はただたてるのではなく、

 

何がどうなのか、を意識してみてください。

 

自分の言いたいことをよく把握しないと

 

ただなんとなく流れていく文章になってしまいます。

 

例えば、流れくだるの部分も、どのように→ごうごうと、

 

どこへ→谷へなどというように、なにがどうなのか、を意識してみてくださいね。

 

 

セリフが難しかった!

私的に一番難しいのは、最後の女の子のセリフでした。

 

どうしてもこわばってしまうんですよね。

 

今まで情景描写だったのが、急に人のセリフにかわり、なんかこっぱずかしい笑

 

そんなときは、やがて山すその~から明るく、半分笑いながら、

 

リラックスして言ってみました。この場合、スピードははやくなっても構いません。

 

そしてその調子で、最後のセリフを自然にいうことができるようになれば、

 

そこだけを切り取り、今までのゆっくりした言い方に接続してみましょう。

 

まとめ

以上、今回のレッスンの備忘録もかねて、ポイントをいくつか紹介しました。

 

どんな情景描写なのか、自分ならどこをどう強調したいのか。

 

それらを考えながら読むということは

 

まさに自分の声で一本の映画を撮っているかのようです。

 

普段の生活でも、自分は相手に対して、何をどう伝えたいのか

 

考えながら話してみましょうね。