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羊と鋼の森 全然関係ないけどこの映画を見る前に変態仮面は見るな。

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金曜日の夜、次の日に遊ぶ約束をするも 何をするか決まらないままの私と友人。

 なかなか連絡のつかない友人に業を煮やした私は 眠気に任せてラインで短い文章を送った。 
 

かみききゅんの調律師の映画みに行こう、おやすみ」

 

かみききゅんとはそう、神木隆之介くんのことである。

 

私はそう呼んでいるし、またそう呼ぶ私をきもいやつと呼ぶものもいる。

 
まあ、それは置いておいて。
 

翌朝、改めて友人と電話でその日の作戦会議(直前すぎる。こんなものか?)

 

私の昨晩のラインを確認した友人は

 

「公式サイトで予告編みたけど面白そう!いいよ!」と。


ふむ、良かった。

 

とりあえず私の案が採用されたことよりも、当日の予定が決まったことに安心した。

 

そう、今回私が見に行ったのは「羊と鋼の森」という映画。 

 

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天皇皇后両陛下もTOHOシネマズぎろっぽんでご鑑賞なさったということだ。

まあなんともやんごとなき映画であることは間違いないだろう。

 

わたしが安直であることもまた然りなり。

 

これについては私、原作を既に読んでいる。

 

今上映中の邦画では、万引き家族が話題に上っているため、

 

正直本作の広告についてはあまり見かけない、あくまで個人的視野内では。


しかし、友人をこの映画に誘ったことについては、原作への信頼が大きいからだ。

 

私は原作を読んでしまうと大抵はその実写化についてはあまり興味がなくなるのだが、本作に限っては原作のその好印象のために、映画館に見に行った次第である。

 

まず断っておくが、この映画にかみききゅんは出ない。

 

山崎健人なるこれまた素晴らしい俳優さんが主人公を演じている。

 

ごめん、友人よ。間違えた……。


しかし、あなたも公式サイトみてたよね……。

 

(しかも友人、「へぇ!上白石萌音もでるんだ!きみの名はコンビじゃん!

 

そう言ってたぞ……。)

 

正直、映画が始まって冒頭数分間は、自分のありえない認識ミスに汗顔であったが、

 

主人公が調律師になることを決意したシーンがとても素晴らしかった為、

 

そこから映画に没入することができた。良かった。

 

鑑賞後、少し寂しくなった

 

主人公は学生時代に、後に師とする人の調律する様をみて

 

調律師となることを決意する。

 

その調律の音を聞いて主人公は、あるイメージを持つことになる。

 

それが森。

 

タイトルにもある重要なキーワードだ。

 

主人公は調律を果てしなく続く森として想起し、

 

調律師としてその森を歩み続けることを決意する。

 

一方、私がこの映画をみてイメージしたのは

 

川。

 

それも大きく太く長い川。

 

余りに大きすぎて川の水が流れているのか止まっているのかわからないほど雄大な川。

 

そんなイメージ。

 

静かな映画だと思った。静かで力強く、信頼のおける映画だと思った。

 

静かで優しく、ある時は厳しく苦い。

 

そんな映画な。

 

劇中では主人公がピアノの調律を通して様々な人と出会い、成長していく。


それぞれが折り重なって確かなものとして、主人公の一部となる。


その様が山の小さな水滴を一滴いってき集めて、やがて大きな大河となるような、

 

そんな印象を持った。

 

劇中ではピアノの演奏シーンがたくさん出てくるが、それがまた美しい。

 

さらにエンディングテーマソングは久石譲が作曲、演奏は辻井伸行である。


この映画にぴったりの、とても素敵な曲になっている。

 

作品のテーマ、曲、俳優方、作品の雰囲気、

 

すべてにおいて心洗われる良い映画となっている。

 

ただひとつ、よく考えてみて少し寂しくなったことがある。

 

それは私が川のイメージをもったこと。


主人公は調律を森として捉えていた。

 

その違いは何か。

 

それは私が、心うつ美しいものに対して不可侵であると認識している、

 

いや、それに直接触れて、それに関わることをはなから諦めているからではないか

 

そう思ったからだ。

 

でも主人公は違った。

 

自分の足でしっかり歩き、進んでいくことのできる森として捉えた。

 

一方わたしは、あくまでも、その傍らで眺める雄大な大河をイメージした。

 

川は歩けない。

 

つまりそれに人生をかけることを最初から諦めている自分を感じた。

 

まあ、あくまでも観客としてこの映画のテーマに触れたのですからしょうがないが。

 

まあ、そんなことも考えさせてくれる、本当に良い映画であった。

 

皆さんも是非ご覧くださいな。

 

最後に一言。

 

この映画を見るまえに変態仮面という映画をみてはいけない。

 

鈴木亮平さんは調律師も変態仮面も演じられるすごい俳優さんなんだなぁ。